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企業の取り組み

【耳より情報】エコライス・新潟 小麦・乳・卵不使用「米粉のクッキー」

HPアドレス:http://www.eco-rice.jp/

主原料は新潟県産の米粉、アレルゲン27品目(※)不使用
エコライス・新潟の「米粉のクッキー」は、新潟県産米の米粉を主原料に、小麦・乳・卵などのアレルゲン27品目を使わずに香ばしく焼き上げたクッキーです。塩こうじによる味付けはほどよい塩気、ココナッツの食感も楽しめます。外袋は空気や光、雑菌を通さない特殊なアルミ包装で3年間の保存が可能です。避難所で配布することを考え、15枚入りのクッキーが入った中袋が3つ入っています。職員自らも被災した新潟中越地震や新潟中越沖地震など支援を通じて避難所での膨大なごみ処理の問題を実感。少しでも軽減しようと、袋タイプにこだわりました。5年の保存ができるように、現在も研究をすすめています。
だれもが安心して食べられる米粉スイーツ開発の必要性
開発のきっかけは、2011年にまでさかのぼります。東日本大震災・東京電力福島第一原発事故後、新潟県内には福島県を中心とする被災地の親子が避難してきました。その多くは原発被害から子どもを守りたいというお母さま方でした。「米粉」を活用したスイーツを差し入れたところ、「うちの子は食物アレルギーなんです。食べられますか」との声。お話をうかがうと「食物アレルギーと言い出せなかった……」とのこと。子どもの泣き声ひとつで周囲の避難者たちに気を配らなければならない避難所生活にお母さま方も疲れていたのでしょう。だれもが安心して食べられる米粉スイーツの必要性を感じた瞬間でした。
災害食としてだけでなく日頃のおやつとしても
開発にあたっては、県内の菓子メーカーなどに協力を仰ぎました。災害時に多忙となる避難所で、避難者のアレルギーの有無を区別して非常食を配布するのは難しいことです。災害時だけでなく日頃から食べてもらえるものをつくりたいと味を重視、隠し味の「塩こうじ」は、女性や子どもだけでなく男性にも好評でした。震災発生から3日程は火が使えない地域もありました。そうしたときの非常食として使えるようにとの行政の意見も参考に、栄養は100gあたり652kcalと高めです。エコライス・新潟の所在地・長岡市では、非常食としての備蓄だけでなく市立保育園のおやつとしても導入されています。

(2015年8月/有限会社エコライス・新潟)

※アレルギーの表示義務のある特定原材料7品目(卵、乳、小麦、落花生、えび、かに、そば)と表示が推奨される20品目(あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン)を指す。

 

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